過去の韓国競馬の種牡馬について、リーディングサイアーと系統を探ってみましょう。
データはいつものKorean Stud Bookです。

2000年以降の韓国リーディングサイアーTOP5

韓国と言えばダート競馬、ダート競馬と言えばアメリカ、アメリカと言えばミスプロ系、というイメージが付きがちですが、調べてみるとミスプロ系で最近リーディングを獲得したのは2018年のECTON PARK(米)くらい。上位にはちょくちょく入っていますが、近年圧倒的に強いのはやはりSTORM CATの血を引く種牡馬です。
2007年に導入されたMENIFEE(米)によって、大きく勢力図は塗り替えられました。2013年~2017年と5年連続でコリアンダービー馬を輩出するというもはや暴力的ともいえる産駒成績で、通算8度のリーディングサイアー獲得。この馬の導入により、韓国競馬のレベルは一段引き上げられたといっても過言ではありません。その他にも2017年に導入されたCOWBOY CAL(米)が2021年~2023年の3年連続でリーディング2位に入っています。
一方で、MENIFEEが2019年に死亡すると、今度はA.P. INDYの血を引くシアトルスルー系(ボールドルーラー系)種牡馬が躍進。HANSEN(米)が圧倒的な物量で2023・2024年のリーディングを獲得した一方、現韓国最強馬・GLOBAL HITを輩出したTO HONOR AND SERVE(米)も一気に昨年2位に食い込み、PURGE(米)やCOLORS FLYING(米)と上位が一気にシアトルスルー系で占められるようになりました。
ミスプロ系は全体的にその次といった感じ。冒頭に触れたようにECTON PARKが2018年にTRIPLE NINEの活躍でリーディングを獲得するなど長く活躍場を輩出しましたが、OLD FASHIONED(米)、PEACE RULES(米)、VOLPONI(米)などトップにはもう一歩という成績です。
2022年にリーディングを獲得したMUSKET MAN(米)はもちろんWINNER’S MANの活躍によるもの。国外では全盛期の勢いがなくなったブラッシンググルーム系種牡馬ですが、おかげでMUSKET MANは近年100頭前後の牝馬を集めており、今後も産駒の活躍次第では韓国に根付く血統になりそうです。

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