こちらの記事の第3回。最終回です。

アドマイヤドン(1999)
2011年輸出。2002年〜2004年にかけてダートG1を6勝し、一時代を築いた。日本でも日経新春杯、日経賞を制したアドマイヤデウス(2011、牡)やステイヤーズステークス3連覇のアルバート(2011、牡)を輩出している。初年度は76頭に種付けし、2017年までに110頭を輩出。2021年にソウル郊外の牧場に移動し、2022年と合わせて1頭ずつと交配した。2013年産のCHEONJI STORM(牡)が2018年のソウル馬主協会長杯を制するなど活躍し、2020年に種牡馬入り。ここまで2頭が登録されている。
産駒:112頭 主な活躍馬:CHEONJI STORM(2013、牡、母父EMPIRE MAKER、通算27戦9勝)
イーグルカフェ(1997)
2011年輸出。2000年のNHKマイルカップ、2002年のジャパンカップダートと芝ダート両方のG1を制している。2016年に死亡するまで18頭の産駒が登録されている。
産駒:18頭 主な活躍馬:なし
エアシェイディ(2001)
2011年輸出。重賞勝ちは2008年のAJCCの1勝のみだが、2年連続有馬記念3着など実績以上にトップクラスで存在感を示した。集まった牝馬は多くはなかったが、2021年まで種付けを行い45頭を輩出。2014年産のTEUKBYEOL STAR(牝)は2017年のコリアンオークスで最低人気ながら3着に入った。2024年、2025年に1頭ずつ繁殖牝馬が登録されており、まだ血が繋がっていくことが予想される。
産駒:45頭 主な活躍馬:なし
マイネルセレクト(1999)
2011年輸出。2004年のJBCスプリントなど重賞を5勝。日本では地方競馬で重賞勝ち馬を多数輩出した。登録された産駒は合計21頭で、繫殖牝馬が1頭登録されている。2020年、オーロマイスター・スパイキュールと共に死亡が発表された。没年は不明。
産駒:21頭 主な活躍馬:なし
リミットレスビッド(1999)
2011年輸出。11歳まで走りダート短距離重賞を7勝した。2018年に死亡するまで毎年安定して牝馬を集め、約100頭の産駒が登録されている。2015年産のSPECIAL STONE(牝)と SEOULUI BYEOL(牝)が重賞路線で活躍し、2018年のコリアンオークスで1着・3着、京畿道知事杯で2着・1着に入った。繁殖に入った牝馬も多く、ブルードメアサイアーとしての活躍も期待される。
産駒:98頭 主な活躍馬:SPECIAL STONE(2015、牝、母WALKSLIKEADUCK、通算14戦5勝)、SEOULUI BYEOL(2015、牝、母父GENEROUS、通算47戦4勝)
オーロマイスター(2005)
2014年輸出。2010年のマイルチャンピオンシップ南部杯でエスポワールシチーを下して優勝。2015年に4頭に種付けを行ったが、産駒は生まれず翌年以降種付けを行わなかった。2020年、マイネルセレクト・スパイキュールと共に死亡が発表された。没年は不明。
産駒:なし
スパイキュール(2000)
2014年輸出。2004年にダートで5連勝を挙げたが故障で重賞を走ることなく引退した幻の大物。日本でもダートグレードを4勝したプリンシアコメータ(牝)や、東海で重賞勝利記録を更新したカツゲキキトキト(牡)を輩出している。韓国に渡ってからは2年で23頭が登録されているが、2016年以降種付けを行っておらず、マイネルセレクト・オーロマイスターと共に2020年に死亡が発表された。没年は不明。
産駒:23頭 主な活躍馬:PENETRO(2015、セ、母父マヤノトップガン、通算33戦5勝、2018年HRIトロフィー優勝)

テスタマッタ(2006)
2014年輸出。2009年ジャパンダートダービー、2012年フェブラリーステークスとG1を2勝。最初から韓国で繋養されており、2015年には123頭の牝馬を集める。2020年にはKRAカップマイル・農林畜産食品部長官杯の二冠を制したTOUCH STAR MAN(牡)とコリアンオークスを制したUARYUNG(牝)の活躍で、サイアーランキング3位に躍進した。2024年も14頭に種付けしており現役を続行中で、昨年のサイアーランキングは13位。
産駒:243頭(2025年3月現在) 主な活躍馬:TOUCH STAR MAN(2017、牡、母父MENIFEE、通算27戦5勝)、UARYUNG(2017、牝、母父OFFICER、通算16戦5勝)、MASK(2015、牡、母父LATENT HEAT、2018年スポーツソウル杯・2019年世界日報杯優勝)
フェデラリスト(2007)
2014年輸出。2012年に中山金杯・中山記念を連勝した。日本では地方で重賞を10勝したチャイヤプーン(牡)を出したが、韓国でもかなりの人気を集め、2019年には121頭に種付けを行った。2021年に死亡するまで289頭の産駒を送り出しており、2020年以降のサイアーランキングは16位→11位→11位→8位→6位と右肩上がり。2024年のダービー2着・WORLD DRAGON(牡)、クラス1を3勝したFANTASTIC MAN(牡)、2022のブリーダーズカップ2着・NANOMETA(牡)など多くの活躍馬を輩出した。
産駒:289頭 主な活躍馬:WORLD DRAGON(2021、牡、母父BERNSTEIN、現役)、FANTASTIC MAN(2017、牡、母父WAGON LIMIT、現役)
サダムパテック(2008)
2016年輸出。2012年のマイルチャンピオンシップなど重賞5勝。日本で1年だけ種牡馬生活を送ってから輸出されたが、産駒はわずかに13頭で、活躍馬も出せなかった。2017年産のELITE LADY(牝)が繁殖入りし、ここまで3頭の産駒を輩出している。
産駒:13頭 主な活躍馬:なし
クリソライト(2010)
2019年輸出。2016年、第1回のコリアカップを優勝。翌年はロンドンタウンの2着だった。2021年以降は毎年20頭以上に種付けしていたが、2024年は情報なし。2年目産駒のMY CENTER(牡)がここまで6勝を挙げ、クラス1に昇級している。2024年のサイアーランキングは33位。
産駒:95頭(2025年3月現在) 主な活躍馬:MY CENTER(2021、牡、母父FOREST CAMP、現役)
ロンドンタウン(2013)
2022年輸出。2017年・2018年とコリアカップを圧勝で連覇。日本でもG3を2勝した。初年度となる2023年に26頭に種付けを行い、翌年18頭が誕生。早ければ2026年に初年度産駒がデビューする。
以上、全38頭を紹介しました。お付き合いいただきありがとうございました。

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