9月7日(日)にソウル競馬場で開催される「コリアカップ」の韓国出走馬展望です。
※情報は8/20・2週間前登録馬が更新された段階のものです。
석세스백파 (SUCCESS BAEKPA・サクセスベクパ) 牡4
RT:116 通算17戦7勝(7・1・4・5) 父・PURGE 母・BAEKPA 調教師:ミン・チャンギ(釜山)
脚部不安で無念の回避となった韓国最強馬・グローバルヒットを、前走KRAカップクラシックでついに下した現4歳世代筆頭。母に韓国史上2頭目の海外遠征馬となった2007年のオークス馬・백파(BAEKPA・ベクパ)を持つ。
昨年の三冠路線は1戦目のKRAカップマイル・3戦目の農林畜産食品部長官杯を制し二冠を達成。秋は大統領杯4着・グランプリ3着と古馬の壁に跳ね返されたが、今年はグローバルヒット不在の春古馬三冠1戦目のヘラルド経済杯を勝利。その後3連敗を喫したが、前走は折り合いに苦労するグローバルヒットを2番手で徹底マークすると、直線で競り落とし4馬身差突き放した。ここまでの実績を見るに1800よりは2000の方がベターな印象だが、大きなマイナスにはならなさそう。韓国代表として挑む。
스피드영 (SPEED YOUNG・スピードヤング) 牡5
RT:114 通算25戦6勝(6・5・7・7) 父・MENIFEE 母・TAPESTRY 調教師:パン・ドンソク(釜山)
韓国が誇る万能派にして、生まれた時代を間違えた悲運のシルバー(ブロンズ)コレクター。母にフサイチペガサス産駒の日本産馬・タペストリーを持つ。
2022年、デビュー3戦目で内国産2歳王者決定戦のブリーダーズカップを優勝。翌年の三冠路線は7・6・2着と今一つの成績だったが、大統領杯でウィナーズマン・グローバルヒットに次ぐ3着に入り頭角を現す。しかしその後は同期・グローバルヒットの後塵を拝し続け、2024年以降は重賞を13戦してわずか1勝。その間の成績が5331434322293、【1・3・5・4】、2・3着が通算8回という善戦マンぶりを見せている。
距離も1200m~2300mまで幅広くこなす無類の万能派だが、勝ち星にはあと一歩結びつかない成績を見ると、コリアカップで好勝負するにはそれなりに展開の助けが欲しいところ。
그레이트위너 (GREAT WINNER・グレートウィナー) 牡4
RT:97 通算15戦8勝(8・1・2・4) 父・JIGEUM I SUNGAN 母・JUSTASPELL 調教師:ク・ミンソン(釜山)
父にイングランディーレ産駒のチグミスンガンを持つ素質馬。デビュー戦を8馬身差で圧勝すると、そこから2歳時を5戦2勝・2着1回の成績で終える。左脚のケガもありダービーには間に合わなかったが、三冠路線最後の農林畜産食品部長官杯には出走し5着。
その後自己条件のクラス3から再出発すると、1年間で7戦5勝の成績を残し、ここ3戦ではクラス1を2勝。前走もオーナーズカップ4着の정문코빗 (JEONGMUN COBIT・チョンムンコビット)、釜山広域市長杯4着の벌마의몬스터 (BEOLMAUI MONSTER・ポルマエモンスター)らを6馬身差で下しているだけに、力はすでに重賞上位級と見てよい。1800m戦も5戦4勝とかなりの好相性で、今の勢いでどこまでやれるかが楽しみな1頭。
스타마타 (STAR MATTA・スターマッタ) 牡6
RT:95 通算41戦6勝(6・9・7・19) 父・TESTA MATTA 母・STAR BOLT 調教師:キム・ギルジュン(釜山)
テスタマッタ産駒。初勝利に7戦を要するなどデビュー当初は目立つ存在ではなかったが、地道にキャリアを積み26戦目でクラス1に昇級。その後も重賞に時たま顔を出し、昨年の釜山広域市長杯は10番人気ながら5着に健闘。前々走の1400m戦では後方から脚を伸ばし、40戦目にしてクラス1初勝利を挙げた。後方から末脚を活かすタイプだけに距離と重賞の速い流れは合いそうだが、いかんせん実績がないだけに、掲示板があれば万々歳という評価だろう。
갤럭시로드 (GALAXY ROAD・ギャラクシーロード) 牡7
RT:96 通算33戦9勝(9・5・2・17) 父・AFLEET EXPRESS 母・HOW BOUT TONIGHT 調教師:キム・ギルジュン(釜山)
こちらも末脚にかけるタイプのベテラン。デビュー3戦目から6戦5勝の成績で三冠路線に挑むも惨敗。クラス3からの再出発後も安定した成績を残し、5歳時の5月にオープン特別を制してクラス1昇級を果たす。昨年のコリアカップでは最低人気ながら、最後方で脚を溜めると上がり3Fメンバー中3位のタイムを叩き出して5着と掲示板を確保。続く大統領杯でもやはり最後方から5着に追い込んでいる。スターマッタ同様後方一手のタイプなので展開の助けは必要だが、前が極度に潰し合う形になれば昨年同様掲示板確保のシーンがあるかもしれない。
투혼의반석 (TUHONUI BANSEOK・トゥオニバンソク) 牡7
RT:104 通算30戦8勝(8・6・6・10) 父・VERRAZANO 母・SENSE OF BEAUTY 調教師:ライス(釜山)
2022年から長きにわたり重賞戦線を賑わせてきた。アメリカ産馬のため三冠競走への出走資格はなかった上、デビューも3歳4月と遅れたが、4歳夏にクラス1初勝利を挙げると、その後のKRAカップクラシック・グランプリでいきなり連続3着に入線。翌年からは重賞上位の常連となり、2023年には当時の最強馬・ウィナーズマンをYTN杯・釜山広域市長杯と2戦連続で撃破。翌2024年にはウィナーズマンに替わり最強の座に就いたグローバルヒットを釜山広域市長杯で破り連覇を達成するなど、最強馬のライバルとして活躍を見せた。
しかし今年に入ってからは8・8・10・7着と4戦連続で全くいいところなし。年齢的にもピークアウトを迎えた感があり、上位争いまでには疑問符が付く。
섬싱로스트 (SOMETHING LOST・サムシングロスト) 牡5
RT:91 通算19戦5勝(5・2・1・11) 父・HANSEN 母・REGAL JOANNE 調教師:ホン・デユ(ソウル)
今回唯一のソウル登録馬。デビュー4連勝で臨んだ一昨年の三冠路線は2・7・5着ともう一歩の成績に終わり、その後は一貫してスプリント戦線で戦っている。昨年クラス1に昇級して以後は重賞戦線で堅実に活躍し、コリアスプリントでもスピードヤングに次ぐ5着(地元馬2番目)に健闘したものの、今年に入り7・7・7・9・12着と全くの不振。スプリント戦では反応が悪いと見たか、スプリントではなくこちらに登録をしてきたが、さすがにここまでの実績と近況の成績を見ると上位争いまでは厳しいと言わざるを得ない。
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